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建築家と建てる家―なんともハードルの高いイメージがあります。ですが、それほど難しく考えることはありません。まずは「信頼を置ける人」を探せばよいのです。
一言で「建築家」といっても、ある程度手掛ける作品は決まっています。それこそが、その人の特徴といってもいいでしょう。いわゆる「デザイナーズ」ともいえる家、金額的にはかなり高くなってしまうのでは、と思われがちです。本当に高いのでしょうか。
まずは、家づくりに直接関係する資格などを知りましょう。家づくりにまつわる人たちをある程度分類すると、以下の通りです。どの範疇を得意としているのかを表現しているものですから、あくまでも目安として捉えてください。
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1.家づくりに関係する資格を知っておこう!
1-1.デザイナー(意匠デザイン)
デザインにこだわりを持つ建築家。中には、ぱっと見ただけで「あの人のデザインだ」とわかるほど個性的なものも。「アトリエ系」と呼ばれたりします。デザイナーという言葉のイメージから「高いだろう」と思われがちですが、中には施主の希望をかなえるべく、低価格の家に積極的な建築家もあります。
いずれにせよ、デザイン重視の可能性が高いので、本当にその人の作品を気に入ったらお願いするのがベストです。1級、2級を問わず、「建築士」の資格を持っているかどうかを確認しておきましょう。
1-2.木造建築士
同じく建築士ですが、木造の建物で、延べ面積が300平方メートル以内、2階建て以内のものを設計できます。1級・2級建築士が木造も鉄筋コンクリート造なども扱えるのに対し、こちらは木造の建物のみを設計・工事監理が可能です。
1-3.構造設計・設備設計
新しい家で生活を始めると、一番大切な部分を扱うこれらの建築士。
表に見えてこないものですが、これら専門としての建築士がしっかりしていないと、良質な家は生まれません。
言葉にはうまく表現できない施主側のニーズを深く読み取り、時には厳しいアドバイスをしながらも、希望の家に近づけるべく頑張ってくださる専門知識をもった努力家が、建築家であるべきです。詳しくは、「建築家との家づくりで気を付けるべきこと7選」でも解説していますのでご参考ください。
改めて、建築家と建てる家のメリット・デメリットをピックアップしてみましょう。
2.建築家と建てる家のメリット・デメリット
2-1.メリット
ハウスメーカーやローコスト住宅のといった、ある程度決まったプランでは満足できない方には向いています。
⇒安いけど大丈夫?ローコストハウスメーカーで知っておきたい5つのこと
プランを一から考えて頂けますから、個々の細かい事情への配慮も得意です。何より「この人の作品が好き」という建築家がいるならば、何十年と住む家なのですから迷わず相談してください。
家庭ごとに異なる事情を充分に汲んだものであるべきですし、仕事から帰る空間も自分好みで、安心してくつろげるものであるべきです。どうしてもかなえたい夢(機能)があるのならば、建築家に依頼すべきです。
2-2.デメリット
やはり、時間がかかることが一番にあげられるでしょう。何もない土地に1から家を作るわけですからご家族、建築家ともに、根気のいる作業でしょう。今すぐでなくても良い、という時間的余裕のある場合でなければおすすめできません。
また、建築家自身の価値観のようなものが反映される設計となることもあります。そのときは、臆することなく「違う」、もしくは「お断りします」という勇気が必要となる場面もあるかもしれません。段階によっては、費用が発生していることもありますので、常に確認をしてください。
設計料は、一般的に工事費用の10~15%が目安とされています。通常予算には限りがあるもの。その予算の中でデザインを優先すると、時には建材や設備の点で少々我慢が必要となるかもしれません。常に予算を念頭に置いて話し合いに臨むようにしましょう
一方、ハウスメーカーで家を建てる場合のメリット・デメリットもあります。
3.ハウスメーカーと建てる家のメリット・デメリット
3-1.メリット
ある程度決められたプランの中から選べるのであれば、比較的短期で家の引き渡しが可能です。お仕事の都合や、ご家庭の事情で時間的余裕のない場合には有効な方法です。モデルハウスを持っていますので、家のイメージがしやすいことが大きなメリットです。中には「このまま、この通りに建てて」と言う方もいらっしゃるほどです。
さらに会社独自のサービス(アフターメンテナンスなど)が明確なこともメリットでしょう。
3-2.デメリット
思った通りの家にならないことも多いです。資材仕入れのメリットを謳っていても、CMやチラシなどで名の通った会社のため、宣伝費、モデルハウスの建築・維持費などが上乗せされている計算となるでしょう。
営業を始め、各段階での担当者(窓口)が変わることも。そのため、自分の伝えたことが詳細に各担当者に伝わらないこともままあるようです。施主側が注意を払わなくてはならないことも出てくるかもしれません。
まとめ
建築家と建てる家、ハウスメーカーの家、それぞれにメリット・デメリットがあることを述べました。一番気になる価格面ですが、先にも触れたとおり、ローコストの家にも積極的に取り組んでいる建築家もいます。また、一般的な設計料・監理料は、工事費用の10~15%が目安。これを高いととらえるか、安いととらえるかは、どこまで「こだわり」を持っているかによります。
一方で、建築家は施工業者の工事単価の比較や見積り内容についてのアドバイスをくれますから、建材や設備に関して「ここは希望通り作りたい」「ここは妥協できる」などの優先順位からある程度コスト面で有利に働くこともあります。もちろん、決定するのは施主であるご家族ですが、客観的なアドバイスをもらえるのは魅力的でしょう。
また、監理もしてもらえますから、実際に現場に足を運び、施工業者に設計意図をはじめとした直接的な指示を出してくれます。施主の希望をもとにした設計が間違った形になることは、まずありません。
そのため、「建築家に頼む=高い」という計算は、必ずしもなりたつものではありません。
建築家にお願いするにあたっての注意点があるとすれば、「デザインだけでなく、人間対人間のコミュニケーションがとりやすい人であるかどうか」です。先に触れたように、家族としての考え方と、建築家の考え方が違ってきたと感じた際に「いえ、こういうことを伝えたかったのです」と軌道修正できる関係が望ましいのです。
そのため、具体的な計画に入る前に、できるだけ建築家と直接会う機会を増やしてください。時には1年にもわたる長期間お付き合いをする人です。作品集などをじっくり見、その家たちを気に入ることはもちろん、人としてじっくり腰を据えて話し合える人かどうかを見極めてくださいね。
- 建築家に頼む=高い、というのは間違い。
- 時間と手間を惜しまず取り組める状況ならば是非トライ。
- 一から作る家は満足感充分。
- 作品集(HPにもたくさん掲載されています)をじっくり見る。
- 積極的に合い、人対人のフィーリングも大事。
- ローコストの家に積極的に取り組む建築家もいる。
お好みのセンスに合う、人として素敵な建築家との出会いが何より大事。気になる建築家を見つけたら、気軽に問い合わせをしてみてください。
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