中古住宅をリノベーションして住まう|メリットとデメリット

中古住宅をリノベーションして住まう|メリットとデメリット リフォーム・リノベーション

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設計者:有島忠男さん

「駅から徒歩10分以内」「近くに子供を通わせたい学校がある」「あのまちに住みたい」という、土地を優先した家を確保したいと思った時、困難を極めることが多くあります。そのような場所には既に多くの家が立ち並び、土地の確保が難しいことが一般的だからです。このような時に思い出して頂きたいのが「中古住宅をリノベーションする」という手法。暮らし方の可能性を大きく広げてくれる方法であるだけに、ここ数年でかなりの人気手法となりました。

では、この中古住宅を購入しリノベーションすることのメリットとデメリットを対比してみましょう。

本文に入る前に、この記事を読んでいるあなたへとっておきの情報をお伝えします♪
 

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【メリット1】人気エリアで土地を確保

住みたいなと思う憧れのエリアはあっても、既にその場所には住宅やマンションが立ち並び、新しく土地を取得できないということが多々あります。特に都心部ではその傾向が強いため、当初は「駅から徒歩10分」という希望条件を、「徒歩20分」「バス利用」に変更し、妥協しなくてはならないこともあるはずです。

妥協をしない当初の希望条件内で中古住宅を探してみてください。何件かの物件を発見できるかもしれません。もしも見つかれば、あなたの住まい選びの選択肢が広がったことになります。

【メリット2】中古の住宅は、土地付きでも安価に収まる可能性が

土地+新築の家を人気エリアで実現しようとすると、予算面で追いつかないこともあるはずです。この面でも、中古住宅をリノベーションするという方法は、あなたの家づくりの役に立ってくれるはずです。

家の資産価値は、引き渡し後20年を経過するとゼロになるといわれています。まだまだ住める状態であっても、ほとんど土地代で手に入る可能性もあるのです。このことを理解している人たちが選ぶのが「中古住宅購入×リノベーション」。自分の好みに合わせて手を入れることが前提ですから、中古であることに抵抗がないのです。

【メリット3】リノベーション費用をかけても、家に必要なコストが抑えられる可能性

同じ土地で新築の家を建てるときと、中古住宅をリノベーションするときとを比較すると、リノベーションならば2~3割安で家を自分好みに仕上げることができるとされています。家自体はしっかりしているのに、好みのイメージではない、家族にとっての使い勝手が良くないといった際には、積極的にリノベーションを検討してみてください。土地を確保するついでに家というハコも買うというイメージでお考え頂ければよいでしょう。

【メリット4】周辺の環境と建物を事前に確認できる

既に街並みが形成されている中に立つ中古物件。これから新たに家が建ち始める場所とは違い、事前に周辺環境をつぶさに観察することができます。家もそこにありますから、日当たりの具合や近隣に住まう人たちについても事前に情報をキャッチできることが大きなメリットです。

得てして人気のエリアは家が込み合っているもの。そこに新しい家を一から建てると考えたときに「果たして暮らしぶりはどうなるものか」と想像しづらいところがあります。この点からも、人気エリアにある中古住宅は、事前に様々な角度から住まいの環境をチェックできるというメリットがあります。

【メリット5】エコロジー・エコノミー、レトロ感も活かせる

活かせるものは活かし、間取りを含め好みの家にするリノベーション。家を更地にするコストがかかりませんので、経済的です。環境負荷も最低限に抑えられ、エコロジーの観点からも歓迎されています。「リノベーション」で検索すると、多くの画像がヒットします。そもそもの家(躯体)を活用しながらも、現代の暮らし方に沿った間取りや内装が実現していることをご理解頂けると思います。

レトロな雰囲気を好む方にもリノベーションは向いています。外観は好みであっても、実際生活をする上で不便かもしれない―。間取りを含め内装を一新できるリノベーションはこのような場合に有効です。その家の持つ味を活かしつつ、暮らし方に沿う良い家を作り上げることができます。レトロ風の家は新築でも建てることができますが、本物のレトロな家は中古物件にしかありません。

【デメリット1】耐震性に問題のある物件に出会うケース

中古住宅を購入する際に避けて通れないのが、耐震性の問題です。今現在の基準は「震度6強以上の地震で倒れない住宅」で、この条件が求められるようになったのは1981年6月以降です。この新基準に沿った中古住宅であれば安心ですが、そうでなかった場合は、リノベーションの際に耐震改修をも行う必要があるかもしれません。

ですが、そもそも丈夫に、頑丈に作られている家も存在します。専門家による耐震診断を受けることが大切です。

【デメリット2】新築と同じ位の打合せ期間が必要なことも

中古住宅をリノベーションするためには、当然建築家との打ち合わせ期間が必要です。すぐに住み始めることができないことがデメリットとして挙げられます。

強度の面でどうしても取ることの出来ない柱や壁もあり、それらの制約を含んだ上で自分好みの家に手を入れる作業は、こだわりがあればあるほど時間がかかります。また実際に工事にかかる期間も見込んでおかなければならないため、今すぐ転居する必要がある場合にはおすすめしづらい側面もあります。

【デメリット3】ローン相談が複雑化するケースも

中古住宅を購入し、後にリノベーションをしたいとお考えの方に少々検討いただきたいポイントがあります。ローンの問題です。

住宅ローンを組み、後にリフォームローンを組むのは金利に無駄が生じてしまいます。可能な限り、中古住宅購入と同時にリノベーションを行うようにしてください。金利をダブルで支払うことを避けるためには、とても大事なことです。

どうしても購入と同時にリノベーションができない時には後日改めてリフォームローンを組むことになりますが、既に住宅ローンを支払っているため“余力がない”と判断されてしまうこともないとはいえません。

何らかの理由でリノベーションが遅れてしまう場合は、概ねのリノベーション費用や利用できそうなローンを事前に調べておく必要があります。

【デメリット4】持家売却と同時に中古住宅をリノベーションする難しさ

持家やマンションを売却し、手元に残ったお金を中古住宅購入とリノベーションに充てる場合、スケジューリングの難しさが伴います。

家の売却は、買い手がついて初めてお金が手に乗るもの。希望する中古住宅の購入とのタイミングが合えばいいのですが、持家の売却後次の中古住宅がなかなか見つからない場合、一旦賃貸住宅への仮住まいが必要となります。引っ越し費用が2度かかる上に、敷金・礼金といった費用も発生します。

仮住まいの費用を削減したいのであれば、売却もしくは中古住宅購入のどちらかで妥協を要するかもしれません。

おわりに

今や都市部でも空き家問題が生じていることはご存知の通りです。好みのエリアに手ごろな価格の中古住宅を手にするチャンスが増えてきているのです。「憧れのエリア」という住環境に重きを置く家づくりにはリノベーションが最適です。注意点もいくつかありますが、事前に「愛すべき一軒」を実現してくれそうな建築家との出会いを済ませておけば安心です。あういえをに登録している建築家へのメッセージ機能や、コンペ機能を利用してアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

リノベーションこそ、建築家の力が必要なものです。どうぞ、あういえをを最大限にご活用ください。

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