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キッチンの引出し収納がうまく整理できていないという人は多いのではないでしょうか。
現在のキッチンは、キッチンメーカーが商品開発を繰り返しているため、大きな収納力を持っています。キッチンの引き出しの収納を上手く理解すると、整理上手になれます。
このページでは、キッチンの引き出し収納の作りと、キッチンの本体であるキャビネットについて詳しく解説します。
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キッチンを構成しているのはキャビネット
「キャビネット」とは、キッチンや収納を構成している箱のことを指します。
キッチンの骨組みの部分というイメージです。システムキッチンの構造は、キャビネットをいくつか並べて、その上に調理カウンターを乗せた形になっています。キャビネットのことを、「ユニット」、「フロアユニット」と呼んでいるキッチンメーカーもあります。
キャビネットには、いくつか種類があります。
加熱機器を設置するキャビネットは「コンロ用キャビネット」、調理スペースの部分は「調理台用キャビネット」、シンクを搭載しているキャビネットは「シンク用キャビネット」です。
他に、食洗機を搭載する「食器洗い乾燥機用キャビネット」や、L型キッチンやコの字型キッチンの角に用いられる「コーナー用キャビネット」などがあります。
→L型キッチンやコの字型キッチンについて詳しくは、こちらを参照してください。
キッチンメーカーによって、呼び方はまちまちですが、主に上述のものがキッチンを構成しているキャビネットです。
キャビネットの素材
キャビネットは、ほとんどが木製の合板です。合板とは、薄く切った木の板を貼り合わせて接着した、木質のボードのことです。
キッチンによっては、ステンレスで作ったキャビネット、ステンレスキャビネットを使っているメーカーもあります。キッチンメーカーのクリナップは、ステンレスに特化した会社で、ステンレスキャビネットを使用した商品を多く持っています。独自開発したステンレスも持っています。
キッチンの中は湿気が多いです。長い目で見ると、木製のキャビネットより、湿気に強いステンレスのキャビネットを検討しても良いかもしれません。
キャビネットの大きさは15cm刻みが基本
キッチンのキャビネットは、基本的に15cm刻みで作られています。
日本の住宅建築業界は、古くから「尺貫法」が使われています。一尺が約30cmです。その半分の15cmを一つの単位として、キッチンのキャビネットが作られてきました。
キッチンをリフォームにおいて、15cmピッチでは、キッチンと壁の間にすき間が空く場合があります。そのときは、「フィラー」という部材を隙間に設置します。すき間なくピッタリ納まることで、見た目もきれいですし、すき間にものを落とす心配もありません。
開き扉の収納から、スライド引き出しの収納へ
現在のキッチンの収納は、スライド引き出しタイプが主流です。
かつては開き扉が使われていました。キッチンリフォームを考えている方で、現在お使いのキッチンが、開き扉である人も多いと思います。
では、なぜ開き扉から、スライド引き出しへと変わっていったのでしょうか。
- デッドスペースの削減
開き扉の中には、収納で使われていない、多くのデッドスペースがありました。
デッドスペースとは、死のスペース(dead space)のことです。収納や家具のすき間などで、使われていないスペースのことを指します。デッドスペースの部分を解消するために、スライド引き出しが考案されました。
開き扉には、足元にけこみと呼ばれる部分があります。ここも大きなデッドスペースになっているため、スライド引き出しでは、足元収納を設けているキッチンメーカーが多いです。
- 収納物の取り出しやすさ
引き出し収納の奥の方にしまってある物を取り出す際に、開き扉とスライド引き出しでは大きな違いが生まれます。
開き扉では8動作ほど必要と言われています。
それに比べてスライド引き出しは3動作で済みます。
まず、スライド引き出しは、上から覗き込めるため、しゃがむ必要がありません。上から見て一目で分かるため、探す手間も省けます。奥のものを取るために、手前のものをどかす、戻す動作も不要です。
現在のスライド引き出しはゆっくり閉まる
スライド引き出し収納は、ゆっくり静かに閉まるタイプがほとんどです。
集合住宅に入れるようなキッチンは別ですが、戸建のキッチンは引き出しが「バン!」と閉まるものは少ないです。
ソフトクロージング、ソフトモーションレール、サイレントレールなど、呼び方はメーカーによって様々です。引き出しのしまり心地は、キッチンメーカーのショールームに行って、実際に触ってみると良いです。
それぞれのキャビネットの収納
一つ一つのキャビネットには役割が違った収納があります。たくさんのキッチン用品を上手に収納することで、ぐっと使い勝手がよくなります。
コンロ用キャビネット
コンロ用キャビネットは、加熱機器の下に位置するキャビネットです。
コンロ用キャビネットには、鍋やフライパンなど、加熱機器周りでよく使う道具を収納します。調味料を入れるための、小さな引き出しがついていることもあります。
また、コンロ用キャビネットの引き出しの中に、内引出しが設定されていることがあります。重ねがちなフライパン等を収納するのに便利です。しかし、背の高い寸胴鍋を使っている場合、内引き出しに当たる可能性があります。
いまお使いの鍋・フライパンは、どのような種類なのか、どのような大きさなのかを把握しておく必要があります。
調理台用キャビネット
調理台用キャビネットは、調理スペースの下に位置するキャビネットです。
引き出しの上段には、細々した調理器具を収納します。菜箸・ピーラー・缶切り・はさみ・すりこぎ・おろし金・ピンセット等です。
中段の広い引き出しは、パスタ等の乾物・調味料のストック・水・背の高いビン等を収納することが多いです。
食器洗い乾燥機を搭載できるキャビネットもあります。
シンク用キャビネット
シンク用キャビネットは、シンクの下に位置するキャビネットです。
コンロ用・調理台用キャビネットに比べて、間口が広い場合が多いです。
シンク用キャビネットには、包丁・まな板・ラップ・アルミホイル・ボウル・ザル等を収納します。使用頻度の高いものが多く、取り出しやすさを重視します。
各メーカーの特徴も出やすいキャビネットです。サッと取り出しやすいように引き出しが斜めに開いたり、腰を曲げなくて良いように収納ポケットが浮き上がったりするものもあります。
コーナー用キャビネット
コーナー用キャビネットとは、L型キッチンやコの字型キッチンのコーナー部分にあるキャビネットです。
このキャビネットはストック品や掃除用品を収納します。ちょうど角に位置するため、使いにくいスペースです。必要なものをサッと取り出せないため、素早く取り出す必要のないものを収納すると良いでしょう。収納容量はあるため、有効に使いましょう。
収納するものとしては、乾燥パスタ・しょうゆ・みりん・酒・台所用洗剤・食器洗いスポンジの予備・掃除用洗剤等です。
キッチンメーカーによって形は違います。コーナーに対して斜めに出す引き出しタイプ、開き扉にして中に棚があるタイプ、引き出し自体がワゴンとなっており、ゴロゴロと引き出すコーナーワゴンタイプ等です。
L型キッチン、コの字型キッチンを検討されている方は要チェックの部分です。
まとめ
キッチンを構成するキャビネットについて紹介してきました。
ひとつひとつに役割があり、特徴もあります。上手に収納することで、料理の手際もよくなります。さまざまな特徴をキッチンメーカーのショールームで見てみると良いでしょう。
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