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シロアリの被害に遭っている家を見てみると、共通点があることも多いです。
その共通点を知って改善していくことによって、シロアリ被害を予防することも可能に。
そこで今回は、シロアリ被害に遭いにくい家について解説していきます。
「シロアリに悩まされている・・・」
「シロアリ被害を予防したい・・・」
こんな疑問に答えていきますよ。
ぜひ参考にしてくださいね!
また、解説に入るまでに失敗しない家づくりで1番重要な事をお伝えします。
「夢のマイホーム」の実現に向けて、多くの人が住宅展示場を訪れたり、雑誌やウェブサイトで情報を集めたりします。
しかし、その一方で、家づくりを始める前に「知っておくべきだった…」と後悔する人が後を絶ちません。
理想の家を建てるためには、情報収集が最も重要と言っても過言ではありません。
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それでは解説をしていきます。
高断熱の家が増えてシロアリ被害も増えている
シロアリは暖かい地域に生息する昆虫です。
そのため、関東より南の地域に多く生息していると言われていますが、近年の温暖化と住宅性能の向上で全国的にシロアリ被害が見られるようになってきました。
特に、あたたかくてジメジメした環境が大好きなシロアリにとって、高気密高断熱の家はとても居心地の良い場所。
床下という見えない空間で増殖し、気づいたら被害が拡大していたということもあります。
シロアリは一度発生すると自然にいなくなることはないため、必ず対策が必要な厄介な生き物なのです。
シロアリ被害にあうと家は壊れる?
シロアリ被害にあう=家が壊れるというイメージがあるかもしれませんが、実はシロアリ被害が直接の原因となって家が壊れるということはほとんどありません。
しかし、シロアリに食べられた家は強度が弱くなり脆くなるため、大きな地震の際に倒壊するリスクが高まります。
下記のグラフは、阪神淡路大震災のときの家屋の被害状況を調査した結果をあらわしたものです。
シロアリ被害にあっていた家の方が、はるかに倒壊リスクが高いことが分かりますね。
シロアリ被害は、人の命にかかわる程の問題なのです。
参考:兵庫県南部地震による木造家屋被害に対する蟻害・腐朽の影響(井上嘉幸博士追悼号)
シロアリに被害に遭いやすい家の特徴8つ
どんな家がシロアリ被害に遭いやすいでしょうか?
特徴を8つにまとめました。
- 床下が低い
- 床下の換気口が基準より少ない
- 押し入れがカビ臭く、ジメジメしている
- 雨漏りがあって、壁や柱の水分量が多くなっている
- 家の近くに川や池がある
- 家の周りに木材を置いている
- 木製の門扉や枕木が使われている
- 庭にたくさんの植木や鉢植えを置いている
1. 床下が低い
シロアリ被害に遭っている家は、得てして床下が低いことが多いです。
床下の空間が狭いと、風が通りにくくなります。
シロアリは、空気の動きに弱いという特徴を持っているため、風の通りが悪くなっているような低い床下は、絶好の棲家となります。
建築基準法の観点から考えても、床下は40cm以上あることが必要です。
シロアリは温度と湿度が高い場所を好みます。
家の中で温度が高くなる場所といえば、お風呂とキッチンです。そのためお風呂場とキッチンの床下は要注意。
またシロアリは太陽光などに当たると、体の水分がなくなりすぐに死んでしまうことがあります。従って床下などの太陽光が届かない場所を好むのです。
2. 床下の換気口が基準より少ない
建築基準法によると、5mごとに300平方cm以上の換気ロをつけなければなりません。
この換気口の数が少ない家だと、やはり床下の空気の流れが悪くなり、シロアリが発生してしまいます。
換気口があることで風を通し、室内の湿気を改善。そうすることでシロアリを予防できるというわけです。
3. 押入れがカビ臭く、ジメジメしている
シロアリは湿気の多いところを好みます。
特に押入れにカビが生えているような場合には、シロアリが出てきやすくなります。
カビがシロアリの直接の原因ではありませんが、そもそもカビは湿気の多いところに発生するためです。
4. 雨漏りがあって、壁や柱の水分量が多くなっている
雨漏りのある家も、シロアリが発生しやすい共通点です。
雨漏りをしていると、柱や床など、木材に水分が多く含まれます。
すると、シロアリはその柱や床を狙いやすくなります。
室内にいて雨漏りに気づかなくても、壁にヒビが入っていて、そこから内部が侵食していることもあるので、定期的にチェックすることをおすすめしますよ。
5. 家の近くに川や池がある
家の近くに川や池がある場合、地下水位が高い土地だと考えられます。
すると、地盤にもともと含まれる水分量が極めて多くなります。
床下の地表から上がってくる湿気が多くなり、シロアリが好む環境となってしまいます。
6. 家の周りに木材を置いている
建物の周囲に木材が放置してある場合は、非常に危険です。
というのも、木材が地面に直接触れていると、土の中にいたシロアリが、そのまま外気に触れることなく、木材へ到達することが可能になるからです。
そして、木材から建材へとたどり着き、徐々に家の内部へと侵入していきます。
7. 木製の門扉や枕木が使われている
門扉や柵が、金属製ではなくて木製であるような場合、シロアリが近づきやすくなります。
それこそ、地面から直接門へと達することができるのです。
特に門から玄関への通路に、敷石のように枕木を敷いている家があります。
確かに見た目的にはぬくもりがあってお洒落ですが、シロアリの観点からいうと、非常に危険です。
地面から門、門から家へと、シロアリの侵入経路を自ら構築してしまうことになります。
8. 庭にたくさんの植木や鉢植えを置いている
庭の面積に比して、たくさんの植木や鉢植えが置かれている場合にも、シロアリを招待しやすい環境だと言えます。
特に壁の周りを覆うように鉢植えを置いている家は多いです。
こういった場合、水やりの際に毎回、多くの水が家の周囲の地面に降りかかります。
すると必然的に、家の周りの地面に含まれる水分量が多くなって、シロアリに家を包囲される、なんてことも起こりえます。
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対策は?シロアリ被害に遭いにくい家の共通点を知る
シロアリ被害に遭いにくい家は、上記の条件に当てはまらない家です。
つまり、以下のような共通点に当てはまる家がシロアリ被害に遭いにくいと言えます。
- 風通しがよく、湿度が低くなるような設計になっている
- 家の周りに木材などが放置されていない
- 壁のヒビ、雨漏りなど湿気を催すような箇所がない
この三拍子が揃うとシロアリ被害を予防できるでしょう。
シロアリが住みにくいと思う環境づくりが大切ですね。
シロアリ被害に遭いやすい家と遭いにくい家の境界線はどこ?4つのポイント
シロアリはどんなに対策をしていても、100%安全な家というのは存在しません。
一見安全と思われる家でも、シロアリ被害に遭う可能性はゼロではないのです。
1.コンクリートの家も危険
シロアリ被害に遭いやすい家は、やはり木造住宅であることが多いです。
木造住宅ではない家、鉄筋コンクリートの家などのほうが、確かにシロアリ被害には遭いにくいです。
ただし、木造住宅でなければ全くシロアリ被害に遭わないのかというと、そういうわけではありません。
シロアリは木材だけを餌とするのではなくて、コンクリートを食べることもあるからです。
2.築年数より重要な構造の違いによる被害率
シロアリ被害に遭いやすい家として、築年数を主張する業者はかなりいます。
確かに、シロアリ対策としては、築5年を目安に行ったほうが良いとされています。
ただ、この築年数だけを考えるのは間違いです。
他にも注目すべきポイントはたくさんあります。
たとえば、住宅の構造です。
「布基礎構造の住宅」と「ベタ基礎構造の住宅」でシロアリの被害率は変わってきます。
国土交通省補助事業「シロアリ被害実態調査報告書」によれば、構造別のシロアリ被害率は以下の順で高いことが分かっています。
「布基礎+土壌」→「布基礎+土間コンクリート」→「布基礎+シート」→「ベタ基礎」→「スラブ基礎」
近年の住宅はベタ基礎を採用する家屋が多くなっていますが、ベタ基礎はシロアリ被害を少なくしてくれる工法と言えるでしょう。
布基礎構造の家がなぜ被害率が高いかというと、「床下が低い」、「風通しが悪い」、「地盤からの湿気が多い」といったシロアリが好む条件を満たしていることが多いためです。
では、最近建てられた家なら安心か?というと必ずしもそうとは言えません。
というのも、昔にあった古民家作りの建物は、「玉石基礎」、「高い床下」、「クリの土台」など、シロアリが苦手な状況があったためです。
3.シロアリ被害に遭いにくい土地
家の構造など、建物だけではなくて、土地にもシロアリに遭いにくいものがあります。
これについても、シロアリ被害に遭いやすい土地を知っておくことが、遭いにくい土地を知ることにつながります。
たとえば、元々湿地帯だった土地に家を建てていたり、近くに川や池、田んぼがある家は、シロアリ被害に遭いやすいです。
シロアリの性質として、乾燥や光に弱い、というのが挙げられます。
そのため、「光が当たりにくい」、「風の通りが悪い」、「湿気が多い」など、こういった条件を備えている土地の場合には、シロアリ被害が発生しやすくなります。
逆に「日の光が良く当たる」、「風が良く通る」、「夏でも涼しくジメジメしていない」など、このような共通点がある土地に建つ家は、シロアリ被害に遭いにくいと言えます。
4.シロアリ被害に遭いにくい家の習慣
習慣についても、シロアリ被害に遭いやすい家、遭いにくい家の共通点があります。
シロアリ被害に遭いやすい習慣がない家が、遭いにくい家だと言えます。
■シロアリ被害に遭いやすい習慣
・水廻りの掃除が不充分
・玄関がタイル面で、水洗いをすることが多い
・壁や床、天井の雨漏りをそのままにしている
・押入れの換気をせずに湿気が溜まっている
・家の周りにいらない木材を放置している
・庭の木や柵のメンテナンスを怠っている
以上のような共通点に合致しない家が、シロアリ被害に遭いにくい家です。
特に水廻りのメンテナンスが充分にできている家は、シロアリ被害に遭いにくいです。
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シロアリに強い家を作るハウスメーカーはどこ?
シロアリ被害を出さないためには、住んでからの対策ももちろん大切ですが、まず初めにシロアリに強い家をつくることも同じくらい大切です。
なぜなら、新築時にしかできないシロアリ対策というものがあるからです。
例えば、構造材への防蟻処理、シロアリが嫌う資材の使用、シロアリの侵入を防ぐ施工、点検口の確保などです。
シロアリに強いマイホームを建てるなら、最低限以下の点を心がけるようにしましょう。
- 床下の通気性を良くする
- ベタ基礎にする
- 湿気の溜まりにくい設計にする
ここでは、シロアリ対策に力を入れているハウスメーカーを3社ご紹介します。
一条工務店
「家は、性能」がコンセプトの一条工務店では、防蟻処理も家の耐久性を高める大切な要素であると考え力を入れています。
建築基準法では、地面から1mの高さまで防蟻処理が義務付けられていますが、一条工務店では1階の構造材、断熱材のほぼすべてに処理が施さています。
構造材は工場で生産されるので、組み立ててしまうと見えない部分まで丸ごと処理ができます。
ミサワホーム
ミサワホームでは、単に防蟻処理を施すだけでなく、健康面・安全面を考えた処理方法を行っています。
それは「無公害防蟻工法」。
一般的な’殺虫’目的のシロアリ対策ではなく、’忌避(寄せ付けない)’を基本とし、安全性の高い成分を使った防蟻シートを1階の床パネル下面に貼る方法です。
パネル工法を特徴とするミサワホームならではの方法で、工場での処理が可能なため周囲への土壌汚染の心配もありません。
スウェーデンハウス
北欧の輸入住宅を取り扱っているスウェーデンハウスのシロアリ対策は、人体や環境に優しい「ホウ酸」を使った処理。
ホウ酸はシロアリを寄せ付けない効果だけでなく、腐食を防ぐ効果もあり、100年住宅が珍しくないスウェーデンの住宅らしい方法です。
スウェーデンの現地工場で構造材自体にホウ酸を漬け込んでおり、人体に無害なため安心です。
また家の構造躯体が通気層で覆われているので、常に乾燥状態を保つことができ、シロアリ被害を防ぎます。
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シロアリ被害に遭っているかも?と思った時の対処法
シロアリは被害が大きくなるほど、その対処が大変になります。
できるだけ被害が小さいうちに手を打っておく必要があるのです。
シロアリ被害の初期症状
下記のような症状が出たら、シロアリの被害に遭っている可能性があります。
- 羽アリが庭や室内にいる
- 床がきしむ
- 壁を叩くと空洞音がする
- お風呂場、トイレ、玄関が変色している
- 建材がぐらぐらする
- 庭や近所に蟻道(ぎどう)がある
- 細かい木くずや砂がある
シロアリは、木材の中を移動して生息しています。
そのためその姿を見ることは滅多にないために、発見が遅れがちです。
シロアリの痕跡をいち早く見つける必要があります。ありませんが、痕跡
シロアリかも?と思った時の対処法
シロアリの可能性を感じたら、まずは業者に点検を依頼しましょう。
ホームセンターなどでシロアリ駆除グッズが売っていますが、シロアリの駆除は基本的に素人で太刀打ちできるものではありません。
一時的に被害を減らすことができたとしても、効果が長続きせず、また使い方を誤ると資材を傷めたり健康被害が出たりする可能性もあります。
一回シロアリが発生してしまうと、素人が完全に駆除するのは難しいと心得た方が良いでしょう。
目に見えない部分まで駆除するためには、プロの業者を頼ることをおすすめします。
そのうえで、シロアリを寄せ付けない工夫をすることが大切です。
シロアリ被害に遭わないためのまとめ
シロアリ被害に遭わない家の共通点は、やはり被害によく遭っている家の共通点を知ることで理解できます。
シロアリ被害に遭っている家の特徴の逆張りをすることで、シロアリ被害を的確に予防することができます。
特に湿気や日陰はシロアリが好みます。
風通しを良くして湿気を溜めないようにして、光をよく当てることが重要です。
家の構造や土地など、こういった要素もシロアリの被害率を左右します。
家を購入する際には、このようなポイントも考慮すると間違いがありません。
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