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設計者:坂口 弘樹さん
近年ではネットの普及から働き方も場所にしばられないこともあり、地方の古民家を改装しレンタルスペースやシェアオフィスとして貸し出す動きもあるほどです。
エコロジーな考え方にも沿っており、今後も伸びていくのが「古民家リフォーム」です。
専門の大工さんを確保し、積極的に古民家リフォームに取り組む建築家もいます。
リフォームか、建て替えか、実際に悩んでいらっしゃる方もおられるでしょう。
今回は、そんな古民家リフォームについてまとめてみました。是非参考にしてください。
リフォームを考えているあなたは今、「リフォーム会社が多すぎて、どこにお願いしたら良いか分からない」と悩んでしまってはいませんか?
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古民家リフォームのメリット・デメリット
古民家リフォームのメリット
- 資源の保護
- 独自のデザインとなりうる 経年で美しく強くなった木材を有効活用することで新建材にはないデザインが手に入るでしょう。
- 固定資産税が軽減できる 建築年数により税額が決まる固定資産税。建て替えるよりも税の軽減が見込めます。
古民家リフォームのデメリット
- 断熱性 日本家屋の特徴は「夏を持って旨となす」、つまり夏涼しく過ごすようにできています。断熱や暖房に係るコストを考えなくてはなりません。
- 耐震性 法による耐震性を満たしていないケースも多々あり補強が必要な場合もあります。
- 古い木材を活用するための費用 同じ敷地内でリフォームする場合は解体から再度の組み立てまでの工期が長くなり、移築する場合は運搬費用が必要。古い木材をそのまま使用する場合は「洗い(「あく洗い」「しみ抜き」「日焼け落とし」「かび落とし」)」の作業のコストがかかります。
これらデメリットの部分はそのままコストに反映されます。
そのため、「家に対する思い入れ」や「コストをかけてまで活かすべき建物かどうか」が一つの分岐点となるはずです。
実際に「建て替えよりもリフォームの方が」コストがかかる場合もあるでしょう。
まず、快適に住める家にするためには「断熱性」「耐震性」「木材の手入れ」が必須ですからそのコストから見積もりを取りましょう。
古民家リフォームは、時間も費用も掛かります。
平均的な費用は、同じ、新築木造の家の1.5倍~2倍とも言われています。
そのため、「必須の耐熱・耐震・木材の手入れ」から考えるべきと言えます。
また水回りや電気関連の工事も必要かもしれません。
新築と違い、慎重に慎重を重ねるべきなのが古民家リフォームです。
既に手元に家がある場合は別として、新たに購入を考えている場合はローンが通らないケースも珍しくありません。
⇒住宅ローン審査について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
リフォーム費用まで準備できるか考えて決断をすべきでしょう。
また、今後のメンテナンスも充分見越しておかなければなりません。
木の家なのでシロアリに対する備えが必要になります。
新しい建物でないので適度な間隔でのチェックとケアがとても大事なのです。
家を購入する際に入手してほしい情報として、市町村などの自治体がとりまとめをしている「空き家バンク」のページがあります。
空き家バンクは地方への移住を希望する方のために、安価な賃貸物件や売り物件の情報が定期的に更新されています。
また定住促進のためのNPO団体があれば、移住までのお手伝いをしてくれたりもします。
県産材を使用することを前提にしたリフォーム、耐震リフォームへの補助金などが各自治体で用意されてもいますので、そのような情報も常にキャッチしておきましょう。
それら補助金は当初予算に組み込まれることがほとんどです。
家の所在地の自治体から発行される市報などをくまなく読む癖をつけましょう。
また、その地域に住んでないとわからないこともあるので、地元に詳しい古民家リフォームに取り組む建築家や工務店との人間関係を築いておくのも大事なポイントです。
リフォーム後も長いお付き合いが大事ですので、信頼できる相談相手の確保は必要不可欠です。
古民家リフォームに値する家では、通常のリフォームに比べて費用面から我慢せざるを得ない部分も増えてくるでしょう。
だからこそ、少しずつ気長に手を入れることが求められます。
古民家リフォームまとめ
古民家リフォームで気を付けたいことをおさらいしましょう。
- 断熱・耐震の補修補強が必要
- ローンが通りづらい
- 地元の建築家や工務店など経験ある人たちとのつながりが大事
- 家への思い入れ=資産価値ではない
- 費用は木造新築と同等か、その2倍ほどになるケースも
これらの障害を乗り越えてでもリフォームしたい家があれば、是非とも価値を維持していきたいものです。
そのためにも、様々な情報誌やNPO、勉強会などで常に情報を入手してください。
期間と費用の余裕が必要なので先々まで見据えたプランニング、手続きが必要です。
一方で、新しい家では味わえない重厚感を感じられるのも古民家の良さ。
使用されている立派な柱や梁は、今ではもう望めないものかもしれません。
価値のある家には、充分手をかけてあげたいものです。
今流行のローコスト住宅が一世代の住まいであるとしたのなら、古民家リフォームは住み継ぐ家です。
例え自分自身が先祖から受け継いだものでなくとも、長生きさせてあげたいですね。
その家の生命が長いのですから、リフォームする側も気長にお付き合いする必要があるでしょう。
古民家を上手にリフォームする業者は、こちらで探すことがお勧めです。
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