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壁から反対側の壁、柱から反対側の柱、敷居の上面から鴨居までなど、建物内部の長さを表す言葉が「内法(うちのり)」です。設計図では柱や壁の中心部分からの寸法も記載されていますが、希望する家具が入れられるかどうかといった面で実際に居住するため重要なものが、この内法と言えます。
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実生活で一番身近な寸法が「内法」
建物を設計する上で複数のサイズ(寸法)が存在しますが、実際住まう私たちに一番身近で必要な寸法こそが内法です。内法は、イコール「住まい手が自由に使える空間」を表示する数値だからです。図面をもとに、背の高い家具を入れようとしても入らなかったと言うお話も時々耳にしますが、これは「読んだ数字が内法ではなかった」「家具の出し入れに必要な展開スペースを考慮していなかった」といったケースです。大型家具を入れたい場合は、設計の段階で相談をしておくとよいでしょう。
内法は、図面の見方がわからずとも、家が引き渡された後に自分で図ることはできます。小型の家具、または組み立て式の家具を追加で入れる際には、巻尺を使い図ってみましょう。特に注意が必要なのが、床から鴨居までの高さ、ドアの幅、玄関からL字型に伸びる廊下の幅です。ここをクリアできなかったために、せっかく購入したのに部屋に入れられず返却してしまう事もあり得るのです。リビング部分に大きなサッシが入っていればそういった場所からの搬入、2階~3階ならば吊り上げによる搬入で何とかクリアできることもあるでしょう。
税金にも関係してくる「内法」
マンションを購入して登記する場合に必要なのが、壁の内側を計って面積を導き出す「内法計算」です。一方、戸建て住宅において必要な建築確認は、柱や壁の中心線を用いる「壁芯計算」で行います。このため、マンションで実際に使用できる面積は、チラシなどで見かける「専有部分」とほぼ同等と考えてもよいのですが、戸建ての場合は多少開きが生じます。
マンションの購入時に融資を受ける場合は「壁芯計算」の面積が、税金においての軽減措置を受ける場合は「内法計算」の面積が適用されるので、注意が必要です。購入の際には、販売会社や仲介不動産業者にきちんと確認してください。
戸建てですと、建築確認も登記も共に「壁芯計算」ですので、特に面積の数値の開きによって混乱を招くこともありません。言い換えれば、「内法計算」を意識しなくてはならないのはマンションだ、ということなのです。
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