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「外壁塗装の工事をしたら何年くらいはメンテナンスをしなくていいの?」
こんな疑問をもっている人は多いでしょう。
この記事では外壁塗装における耐用年数について解説します。
耐用年数とは、塗装をして塗り替えが何年後に必要となるかという目安です。
次の塗替えリフォームの時期を知るためにも耐用年数について知っておくことは重要です。
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外壁塗装に使う塗料の耐用年数はどのくらい?
外壁に使う塗料には、主に4種類の塗料グレードがあります。
グレードによっておおよその耐用年数が決まっているため、使う塗料によって次にリフォームする時期が変わります。
塗料グレードと耐用年数は以下が参考になります。
塗料グレード | 耐用年数 |
ウレタン系塗料 | 8〜12年 |
シリコン系塗料 | 10〜15年 |
ラジカル系塗料 | 14〜16年 |
フッ素系塗料 | 15〜20年 |
該当の塗料が耐用年数を必ず乗りきれるわけではありません。
耐用年数が最高で20年あるフッ素系塗料でも、海沿いで塩害を受けたり過酷な環境にさらされ続ければ15年ともちません。
耐用年数はあくまで目安でしかないことを理解しましょう。
また、外壁塗装における耐用年数は塗料グレードだけでは決まりません。
外壁塗装の耐用年数が塗料グレード以外の要素で決まる理由
塗装の耐用年数を決める塗料グレード以外の要素とは業者の技術力です。
耐用年数が20年ある塗料を使っても、業者の腕が未熟だと塗装は数年で剥がれてきます。
このため、外壁塗装では塗料の種類と同じくらい業者選びに力を入れなくてはいけません。
「業者はプロだから技術力に大きな差は無いのでは?」と考えるかもしれませんが、大間違いです。
外壁塗装は資格が無くても事業を始められる業界です。
1人親方と呼ばれる個人事業主は珍しくありません。
外壁塗装の実務経験がない人でも仕事ができるため、悪徳業者も多いのです。
塗装技能士1級や2級という国家資格を所持している職人なら心配はいりません。
資格所持者なら適切な塗装方法を理解して実践ができるため、塗料の性能を十分に引き出せるでしょう。
では、優れた技術を持つ業者をどのように見抜けばよいのでしょうか?
相見積もりをする
2社以上に見積もりの依頼をして内容を比較する手段が相見積もりです。
相見積もりをすることで業者がどれだけ塗装に詳しいかがわかります。
見積もりを依頼する際は、すべての業者に同じ工事条件と塗料を選択してもらいましょう。
異なる条件で比べても金額の良し悪しは見分けられません。
相見積もりでは見積書の内容を具体的に書いている業者ほど信頼性が高まります。
職人の大半が塗装技能士の国家資格を所持している
業者から見積もりを取得する際には、営業担当者に職人の経歴について尋ねましょう。
塗装技能士の資格を業者の職人が所持しているかどうかが、外壁塗装の技術力を示す大きな指標となります。
塗装技能士とは外壁塗装に関する国家資格です。
塗装技能士2級や1級は一定の実務経験と知識がなければ資格を手にすることができません。
優秀な塗装会社なら職人全員に塗装技能士1級の資格を取るよう指導しています。
経験年数や能力的な問題で全員が1級を取れるわけではありませんが、優良業者なら過半数の職人が取得しているでしょう。
職人のほとんどが塗装技能士1級を所持しているのなら技術力に問題は無いと考えられます。
同じ地域で30年以上も経営をつづけている
地元で30年以上も経営を続けている塗装会社は信頼性が高いです。
同じ地域で長年続けるということは仕事が入ってくるということです。
悪徳業者だと悪い噂がたってしまい10年以上続けることは困難です。
確かな技術力があって地域で愛されているからこそ30年以上も経営していられるのです。
自社で塗装工事を直接行っている
ゼネコンや工務店の多くは自社で工事をしていません。
依頼を受けるだけで、工事に関しては下請け会社に任せています。
ゼネコンや工務店が任せる下請け会社をあなたは選べないため、未熟な業者が工事をするケースもあるでしょう。
技術のある会社に外壁工事を任せたいなら、自社施工ができて塗装に詳しい塗装専門業者に依頼してください。
外壁塗料の耐用年数を信用しすぎてはいけない!
外壁塗装での耐用年数は塗料グレード×業者の技術力で決まります。
しかし最も耐久年数が長い塗料を最高の技術をもった業者が塗装したとしても、耐用年数までもたない恐れがあります。
なぜなら塗料は紫外線や塩害に弱いからです。
海沿いの住宅や、過酷な環境にさらされていれば耐用年数までもたずに塗装は剥がれるでしょう。
塗料の耐用年数はあくまで目安でしか無く、塗り替えが必要かどうかは劣化状況に応じて決まるのです。
外壁の下地が劣化した場合も、塗装の耐用年数は意味がありません。
下地となっているモルタル素材やサイディングボードにも耐用年数があります。
外壁素材が耐用年数を超えてしまうと塗装では対処ができず、張り替えなどが必要です。
環境や素材にもよりますが、20年〜30年程度で張替えの検討が必要となるでしょう。
耐用年数を超えた外壁を塗装しないとどうなるのか?
塗装が耐用年数を超えたら放置すればいいのではと考える人がいます。
外壁塗装は見た目を良くするために行うのだから、少しぐらい我慢すれば費用を節約できると思っていませんか?
外壁塗装の目的は見た目を良くするだけではありません。
塗装には下地素材や建物を保護する役目があります。
塗装が耐用年数を超えた外壁を放置すると、下地が露出してきます。
外壁素材に紫外線や雨風が直接ぶつかってしまい、亀裂や破損の原因となるでしょう。
亀裂ができれば外壁内部まで劣化が進み、やがて室内に雨や風が侵入します。
- 雨漏り
- 虫の侵入
- 隙間風
- 建物が傾く
- 建物が崩壊する
こういった問題が起こりやすくなり、最終的には建て直しが必要になるケースもあります。
外壁塗装であれば100万円程度の費用で済みますが、建て直しとなれば2,000万円はかかるでしょう。
費用を惜しんだばかりに多大な損失を受ける恐れがあります。
塗料の耐用年数までキレイな外壁が維持されるわけではない
耐用年数が経過するまでは外壁はキレイなままだと考えてはいませんか?
塗料の耐用年数とは、塗り替えが必要なタイミングを示しているに過ぎません。
耐用年数よりも短い年数で外壁の美観は損なわれます。
美観が損なわれる劣化症状には以下があります。
色あせ
塗装直後は色鮮やかだった塗料も年月がたてば色あせてきます。
外壁塗装工事から5年も経てば塗装直後の色味は失われているでしょう。
変色
年月が経過すると黄色っぽさや黒っぽさが出てくる塗料もあります。
黄色に変色するのは油性塗料で起こりやすいです。
黒に変色するのは鉛系の顔料を利用した塗料で起こります。
変色を嫌う場合は油性塗料や鉛系の顔料を避けるとよいでしょう。
ツヤが消える
塗装の直後はツヤが目立っていた外壁も、数年たてば目立たなくなります。
外壁塗装をする段階でツヤの有る無しは調整できます。
しかしツヤがある塗料でも最終的にはツヤ無しと同等になるまでツヤが消えてしまいます。
かといって、ツヤがありすぎる塗料を使うと塗装直後に悪目立ちしかねません。
ツヤあり塗料を選ぶ際はいずれ消えることを前提として、塗装直後の美観を重視したほうがよいでしょう。
カビ・コケ
塗料にはカビの栄養となる成分が多く含まれています。
このためカビの発生を完全に防ぐことはできません。
湿気が多い地域ではカビやコケが特に生えやすくなるでしょう。
カビやコケで美観を損ねたくない人は、汚れが目立ちにくい灰色の外壁にするなどの対策があります。
ひび割れ
特にモルタル外壁で起こりやすい劣化症状がひび割れです。
塗装の表面が割れるだけの軽い症状から、外壁素材に亀裂が入る現象までさまざまです。
ひび割れは見た目が非常に悪いですが、軽度の場合は塗装をしなくても美観以外の問題はありません。
外壁の多くの箇所で下地から割れてしまった場合は、早急に補修をしなければ内部が腐食して工事費用が高額になる恐れがあります。
ひび割れの対策としては、弾性塗料を使うことです。
弾性塗料とは、弾力性に優れた塗装材料です。
モルタル外壁によく利用される塗料で、ひび割れを起こりにくくします。
チョーキング
外壁を指でさわったときに白い粉がつく現象がチョーキングです。
塗料に含まれる樹脂が劣化するために、色の成分である「顔料」が露出することが原因です。
チョーキング現象は見た目に致命的な問題を引き起こすわけではありませんが、外壁のツヤを消す特徴があります。
実際にはツヤが残っていてもチョーキングによって消えているように見えるでしょう。
白華
コンクリートの外壁から白い粉が出てくる現象が白華です。
白い水がコンクリートから流れ出たように見えるのが特徴で、住宅の外壁から白華が発生すると美観を大きく損ねます。
粉が漏れている部分のコンクリートは構造的に弱くなっているため、修繕を検討しなくてはいけません。
外壁素材の破損
サイディングやモルタルの一部が欠けたり破損したりする場合があります。
見た目が悪くなるだけではなく、雨などが侵食してボロボロになりますので早急に修繕することを推奨します。
外壁塗装の耐用年数は塗料グレードと業者の技術力で決まる
外壁塗装での耐用年数は、塗料グレード×業者の技術力で決まります。
そのため塗料の種類選びと同じくらい業者の選定が重要です。
業者を選ぶ際には、所属する職人が塗装技能士の資格を所持しているかどうかを確認しましょう。
多くの職人が塗装技能士1級を所持している会社なら信用ができます。
塗料の耐用年数は、塗替えが必要な時期の目安でしかありません。
耐用年数まで達していなくても外壁の美観は悪くなるので覚えておきましょう。
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