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一戸建てを検討するとき、生活の足として必要な「自動車」の配置箇所を考えなければならないご家庭もあるのではないでしょうか。
特に郊外にある土地に家を建てようとお考えの方にとって、この“問題”は悩ましいものです。
さらにはご自身の車だけでなく、来客の多いご家庭ならばその悩みは深刻です。
今回は一戸建てを検討する際、どのようにすれば車を停めやすい駐車場を造られるのかのヒントをご紹介します。
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一戸建てで駐車場を作る方法
一戸建てで駐車場を作る方法は、大きく分けて4つあります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
オープン型
オープン型は、家の敷地内に駐車するためのスペースを設けるタイプです。
最もコストを抑えることができる方法です。
カーポートの設置
オープンタイプに雨避けのカーポートを設置する場合もあります。
オープン型では車が雨ざらしになってしまいますが、カーポートを設けることで雨や紫外線からある程度車を守ることができます。
それでいて次に紹介するガレージと比較すると安価で設置でき、見た目の開放感もあります。
ガレージ
ガレージは屋根と前面以外の3方向を壁で覆ったタイプの駐車場です。
前面にシャッターを設ければ外部の影響を完全にシャットアウトすることができ、防犯対策にもなります。
また、車を手放した後は趣味スペースなどとしても活用することが可能です。
ビルトインガレージ
上記のガレージを家の1階部分に作った場合、ビルトインガレージと呼ばれたりします。
同じく車を外部から守ることができて、且つ敷地面積が少なくても建築が可能な点が大きなメリットです。
一方で、エンジン音や排気ガスが生活スペースである家本体に影響する可能性もあるため、その点も考慮して設計する必要があります。
一戸建ての駐車場をつくるときのポイント6つ
一戸建ての家に駐車場をつくるときのポイントを6つにまとめました。
確認していきましょう。
1.車のサイズを明確にしてスペースを確保する
車とひとことで言っても、そのサイズは車種により大きく異なります。
シティコミューターとも呼ばれる小型車中の小型車であるスマートの最小モデル | 全長約2.5m×幅約1.5m |
軽自動車 | 全長約3.5m×幅1.5m |
セダンなど中型車 | 全長4.7m×幅1.7m |
ハイエースバン | 全長約4.7m×幅約1.7m |
大型車 | 全長約5m×幅約1.9m |
このように、「車を自宅敷地内に停めたい」と考えたときは、まず車のサイズを明確にしなければなりません。
その上で、①人が出入りできる ②荷物の出し入れができる スペースの確保が必要です。
- 横幅:最低でも車の幅+80㎝であれば、片側から人1人が乗り降りすることが可能。両側から出入りしたいのであれば、+1.2m必要。
- 奥行き:車の全長+80㎝程度は必要。
- 高さ:2.3m程度。ハッチバックの高さによってはさらに必要。
今は車を所有していないものの、将来的に車を購入する予定がある場合は、最大サイズ×欲しい台数分、敷地が“占有”されることを意識してください。
2.車の停め方を検討
家に沿うようにした車の停め方には次の3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
直角駐車
道路に対し車を直角に停めるのが直角駐車です。
車の出し入れもしやすいですし、車が複数台であっても敷地を横に広げて確保すればよいので、プランニングしやすく人気があります。
しかしながら、敷地を壁で囲いたい、門やポストを設置したいといった希望があるとき、これらが視角を遮ったり車の出入りを邪魔したりることも考えられますので注意が必要です。
縦列駐車
車の置き方よりも、家の間取りを優先して敷地を有効活用したいとき、縦列駐車を採用します。
車を縦に複数台連ねて駐車するスタイルですので、敷地がいわゆる旗竿地であったり駐車場出入口を広くしたくないときなどに採用します。
一見コンパクトでよいのですが、2台以上の車を駐車していてご自身が乗ろうとしている車が奥にあるとき、前の車との入れ替えをしなければならないという手間が生じます。
使用頻度の少ない方の車を奥に、ないしは朝早く出る+夜遅く戻る車を前に置いておくなどの工夫が必要になります。
並列駐車
道路に対し、車を並行に置くスタイルを並列駐車と呼びます。
できるだけ敷地を駐車スペース間口に割きたくないときに採用します。
コンパクトなスペースに駐車することはできますが、乗り降りのためドアを開け閉めするだけのスペースを充分確保しておきたいところです。
ただし、車を家そのものやブロック塀などに沿うよう停めなければなりませんので、ハンドルを何度も切り返さなければならない、ときには壁にぶつけてしまうことも考えられます。
3.カーポート設置など駐車場リフォームが必要になるときのことを考えておく
費用の問題などで当初はカーポートにまで手が回らず、後につけたいと考えることもあるかもしれません。
特に直射日光が強く車の色褪せが気になるエリアや豪雪地帯などでは、後で「やっぱりカーポートが必要」と思われることがあるでしょう。
もし購入するのであれば、スペースは、「車のサイズ+α」で検討をしなければなりません。
カーポートは各種メーカーが多くのタイプを販売していますが、次のふたつの側面を考えておくべきでしょう。
- 車を1~2台置き、ドアの開け閉めに困らない駐車場間口+α
- 車の高さ
特に、先に挙げた「間口+α」はとても重要です。
カーポートによっては、駐車場間口の左右両方に柱を立てなければなりませんので、案外スペースが必要になります。
4.車へのいたずらが気になるときは「直角駐車+シャッターつきガレージ」
車は、家に次ぐ大きな財産のひとつです。
車にいたずらされないようにするには、シャッターのついたガレージ(車庫)も検討する必要があるでしょう。
特に、治安の面で若干不安があるエリアの場合や、夏タイヤ/冬タイヤを履きかえる必要のあるエリアなどでは、車の安全な保管だけでなく車にまつわる物品の管理にも役立ってくれます。
またお子さんが小さなうちは安全な遊び場ともなってくれますので、セキュリティの面でも検討材料に入ってくるでしょう。
注意点としては、ガレージの面積分余計に敷地が占有されてしまうことや、運転ミスによりガレージや車にダメージを与えてしまう可能性があることです。
ガレージの場合は直角駐車とすることが基本とです。
ガレージには、家とガレージを一体化させた「ビルトインガレージ」という作り方もあり、この建て方ならガレージの2階部分を居室として使うことができます。
居住面積も、車のセキュリティの面も譲れないというときは、このビルトインガレージも候補のひとつとなるでしょう。
※ビルトインガレージについては、「ビルトインガレージのメリットデメリットとその他の選択肢など5点」「ガレージハウス―家族に優しいメリット豊富…でもいくら位かかるの?」もご参考になさってください。
5.前面道路や照明の有無など環境を確認する
家の立地によって、前面道路の広さ、敷地の形状、街灯の有無など環境が変わってくることと思います。
そのため実際に駐車する場面を想定して、現実的なプランを練る必要があります。
例えば前面道路が狭い場合、実際に駐車スペースを確保していても駐車できないという可能性もあります。
街灯がないと夜間の駐車で死角が生まれやすくなり、車体を傷つけたり事故につながってしまうかもしれません。
スムーズに駐車できるための角度とスペースの確保、場合によっては照明やミラー設置が必要となります。
6.土地選びの段階から車のことを意識しておく
上記のように、車を保有している、またはいずれ車を購入したい場合、自宅の敷地内に駐車できれば生活の利便性が上がることはお分かりかと思います。
特に
・近所に駐車場を借りようとしたとき、月額万の単位のお金がかかる
・敷地が市街地にあり、近隣に駐車場がみつからない
・小さなお子さんがいる/ご高齢の親御さんと同居などで、いざというときに、すぐに車を使いたいことが考えられる
このようなケースでは、敷地の一部を駐車スペースとしても致し方なし、と判断される方も多いでしょう。
とはいえ、家とのバランスが悪くなってしまっては本末転倒です。
これから敷地を購入される方は、「車ありき」で土地の検討をされると、より良い暮らしを実現できるでしょう。
駐車場の地面の素材
駐車場の地面の素材といえば、一般的にはコンクリートを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
しかし、デザイン性や機能性の面から芝生や砂利、タイルを選択する方もいます。
ここでは、それぞれの特徴を見てみましょう。
コンクリート
見た目のスッキリ感もあり、駐車もスムーズなため最もポピュラーな方法です。
コンクリートは強度も高いため耐久性もあり、多少のひび割れでも問題なく駐車できます。
全面コンクリート地面という他にも、コンクリート+芝生、コンクリート+砂利など他の素材と組み合わせることでオシャレなデザインにもなります。
砂利
砂利は他の施工法と比較して費用を抑えることができる素材です。
また、音がするので防犯対策にもなったり将来的なリフォームにも対応しやすかったりというメリットもあります。
一方で小さな石が車体を傷つけてしまう可能性もあるのがデメリット。
車体が乗るスペースをコンクリートにして、アクセントとして砂利を一部に敷き詰めるなどするとデザイン性も高くなりオススメです。
芝生
芝生の場合は、天然の芝と人工芝あります。
天然の芝は四季を通してその変化を楽しむことができ、人工芝であればお手入れなしで一年中鮮やかな緑色を保つことができます。
天然芝は当然植物ですから日当たりや水はけの良さが大切となり、さらにその上に重い車体が乗ることで大変傷みやすくなります。
人工芝にするか、コンクリートやタイルと組み合わせて一部に使用するのがオススメです。
タイル
タイルは明るい雰囲気となり、またデザイン性も高いのでおしゃれな駐車場を作りたい方にはピッタリの素材です。
特に家自体が洋風建築であれば、それに合わせてタイルにするのも良いでしょう。
タイルは吸水率も高く強度も高いので、駐車場にピッタリ。
唯一のデメリットはコストが高めということです。
しかしメンテナンスはほとんど必要ないので、必要な初期費用と割り切り、長期的な視点で見ればおすすめの素材です。
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意外にある「駐車場を作ったけど使わなかった…」という後悔~活用法は?~
いつか車を持った時のためにと作った駐車場。
しかし電車やバスなどアクセスの良い立地だったりすると、意外に車は必要なかったという場合もよくあるものです。
また、かつては使用していたが高齢になって車を手放したということもあるでしょう。
そうした場合、せっかく作った駐車スペースが勿体ないですよね。
使わなくなった駐車スペースを活用する方法には以下のようなものがあります。
- 趣味スペースとして利用
- 倉庫や物置を置く
- 自転車置き場として利用する
- フリーマーケットを開くスペースとして活用する
- ガーデニングと楽しむ
- 遊び場(プール・バスケットゴール・ゴルフなど)として活用する
- レンタルスペースとして貸し出す
最後のレンタルスペースとして貸し出す方法は、アプリから駐車場を登録するだけで簡単に貸すことができます。
時間貸しや月極で貸すことができるので、ぜひ有効活用してみましょう。
一戸建ての駐車場でよくあるトラブルとは?
一戸建ての駐車スペースでよくあるトラブルには、下記のようなものがあります。
・「お隣さんがうちの駐車スペースを通って駐車している。一瞬のことでも人の敷地の地面を踏んで駐車されることに抵抗がある。」というような隣人トラブル
・車は駐車できるが、狭くて荷物の出し入れができない
・ガレージが車でいっぱいになってしまい、自転車を停める場所がなくなってしまった
・ガーデンニングで植物をたくさん植えたら、駐車の際の視界が遮られて停めにくくなってしまった
限られたスペースで作らなくてはいけない駐車場。
設計段階では分からなかった問題が、実際に住み始めてから明らかになることがあります。
特に隣人同士のトラブルは今後の関係性にも影響があることです。
境界部分に植物やブロックを置くなどして、さり気なく「通らないで欲しい」という旨をアピールしてみましょう。
まとめ
首都圏や地方都市の中心市街地でもない限り、交通の手段は車、というケースは珍しくありません。エリアによっては、「一家に一台」ではなく、「運転できる人ひとりに一台の車」ということもあるでしょう。
車と共に暮らす家は、敷地内に駐車スペースをどのように配置するかで大きく左右されます。
今回の記事で、特にご記憶いただきたいのは次の3点です。
1.敷地内に駐車場が欲しい場合、車のサイズと駐車したい台数を明確にしておく
2.駐車のスタイルは、敷地と道との関係にも左右される
3.駐車場だけに使用するスペースが確保しづらいときは、ビルトインガレージもひとつの検討材料
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