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日本風家屋を建築する際には、土壁やモルタル、漆喰など水を使用する仕上げも多くあります。これを既に仕上がった壁紙のような工業製品に置き換え、張り付けることによって工期を期間短縮することができます。このような仕上げの方法を「乾式工法」と呼びます。
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乾式工法のメリット1:工期短縮
土壁やモルタル、漆喰を壁に塗るということは、それを乾燥させる時間が必要ということです。また、塗るタイミングも天候に左右されます。一方乾式工法は既に仕上がっている材料を壁に取り付けるだけですから天気を伺う事も必要がなく、工期短縮につながります。
工期が短く済むということは、人件費も抑えることができる訳ですから、コストにも直結するお話となるのです。
乾式工法のメリット2:均一の仕上がり
土壁や漆喰といったものの塗りは左官の仕事です。左官仕上げはニュアンスのある味わいを持ちますが、職人の腕によって仕上がりが決まってしまうという側面も持ち合わせています。同じ家にふたり三人と職人が入れば、目の肥えた施主には「こことあそこの仕上がりが違う」と気づくかもしれません。
その点、乾式工法であればだれが行っても均一の仕上がりを得ることができます。先の工期短縮というメリットと、この品質の管理のメリットによって、乾式工法が取り入れられることが当たり前になってきたのです。
クロスは、乾式工法の代表かもしれません。好みが変化したり、経年による汚れが目立つようになった時に気軽に張り替えられるのも嬉しい所です。器用な方なら、DIYでの張り替えもできるほどです。
乾式工法のメリット3:左官職人の減少をカバー
タイル貼りや石貼りといった、現場でモルタルを使用しなければならなかったものも、乾式工法で行える商品が出てきています。これも上記2点のメリットに加え、左官職人(もしくはタイル職人)が減少したという現実をカバーするための工夫です。
モルタルや土壁、漆喰といった質感を好み、部分的にでもそれを使いたいこともあるでしょう。これらは伸縮によってひびが入るものですから、メンテナンスを定期的に行う必要があります。
乾式工法が増えたことによっておこった左官職人の減少は、このメンテナンスにも影響を及ぼすことがあります。メンテナンスを含む将来的な手入れのコストについて考えた時、最終的に乾式工法に落ち着くこともあります。住み始めてからのメンテナンスを含め、先々必要となることも、建築家としっかり話し合っておく必要がありそうです。
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